住宅街の道路を歩いていると、右手に住宅に挟まれた小路がある。その先には鉄道を跨ぐ細い歩道橋を見ることができる。
その歩道橋を渡っている最中、足下の線路を名鉄の車両が通過していった。歩道橋を渡り終えると、正面に鳥居、右には薄気味悪い貯水池が見える。
GPS Tunerのコンパス画面を見やると、キャッシュは右手の林の中らしい。貯水池の端の下生えにある踏み跡を辿り、林に入る。夏には蚊が多そうだ。
このあたりから時々GPS信号が切れる。そしてキャッシュを隠せる場所はかなり多い。前日にここに訪れた、stoneriver氏のログによると、発見に20分要したらしい。20分というと大して長くないように思えるが、実際現場での体感時間は結構長く感じる。「これはやっかいそうだな」と苦戦を覚悟する。少なくとも前日に発見されているからには、コンテナが無くなっていることはなかろう。じっくり探せば必ず見つかるはず。と自分に言い聞かせる。
気を取り直し、革手袋を着用する。GPS Tunerが測位している僅かの間に表示されるキャッシュへの方位の方向に進む。倒木を越えるとちょうど踏み跡が続いている。距離的にはもうどこに隠されていてもおかしくない。
ちなみに、spoiler(ネタバレヒント)の写真には木が写っていた。しかし、「木を隠すには森の中」とはよく言ったもので、写真に写っている木をこの林の中で特定するのは容易ではない。
とにかく周囲の木々の根元で不自然な点が無いかを見渡しながら前進する。
とそのとき、列車の通過音が聞こえた。踏み跡を進むと、直ぐ先は急斜面というか崖になっていて、下は鉄道が通っている。木々の枝の間から通過する列車が見えた。
列車の通過を見送ったあと、ふと右手にある木の根元を見ると、落ちている木の枝がなんとなく整然と積まれている感じがして、違和感を覚えた。ホントになんとなくである。そしてspoiler写真の木に似ていなくも無い。
ものは試しとばかりに、いつしか手にしていた木の枝で、その落ち枝を突付いて払いのけると...
「!」
Shell Islandで見たようなパッケージが出てきた....。
発見である。苦戦を覚悟していただけに、なんとも拍子抜けした。
しかし、早く発見できたことは何にせよ良いことだ。パッケージを取り出し、早速開封。ログを書き、キャッシュアイテムを物色していると、先ほどの鳥居のほうからなにやら人の会話。人は見えないものの「こっちに来たらどうしよう...」と焦った。こんな林の中でしゃがみ込んでいる人物が怪しいと思われないほうがおかしい。
ここはキャッシュを持って、一旦安全な(不審でない)場所に移動して作業をしようと思ったが、この林への出入りを見られたらきっと不審に思われる。
結局、この場でさっさとキャッシュを交換しようと試みたが、持ってきた等価アイテムをコンテナに入れようとすると、うまく蓋が閉まらないというオチ。
TNLN(Take Nothing Leave Nothing)も潔しかな。何も取らずに、再びコンテナをパックを閉じ、元の場所に置き、落ち枝を使って入念にカムフラージュする。立ち上がってみて人に見られていなかったことを確認。
その後林を出、鳥居が見える参道まで出たが、人影は無かった。